がーくんのブログ

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千葉ロッテマリーンズ2017-2018 退団予想

名前 ポジション 分類
涌井 投手 FA
田中英 投手 戦力外
古谷 投手 引退?
黒沢 投手 戦力外
信楽 投手 戦力外
阿部 投手 戦力外
金森 投手 戦力外
寺嶋 捕手 戦力外
金澤 捕手 戦力外
井口 内野手 引退
ダフィー 内野手 戦力外
パラデス 内野手 戦力外
髙濱 内野手 戦力外
猪本 内野手 戦力外
柴田 外野手 戦力外
脇本 外野手 戦力外
サントス 外野手 戦力外

以上17名。
戦力外についてはチームを変えるために“最低限”切る必要があるメンツだけ挙げた。本来はトレードも活用して新陳代謝を活発に進めたい。

寸評

涌井
残り少ない全盛期を再建中の弱小チームで過ごしてる場合ではない。メジャーに行きたい選手はどんどん挑戦すべき派なので応援したい。3年間エースのお勤めご苦労様でした。

田中英
フォームを見失いまともにストライクを取ることすらできない。中後といい川満といい素材型の大学生を上位で指名してはいけない。

古谷
長いあいだ貴重な左腕として重宝したが、「左腕だから」というだけの理由で残留は避けるべき。2013年オリックス戦のノーノー未遂は忘れません。

黒沢
コントロールが良く二軍では毎年結果を残すも、一軍では明らかに球威不足で踏み込まれ長打を喰らう。一軍昇格のモノサシにもってこいだが、今のロッテに黒沢を雇う余裕はない。

信楽
まだ2年目だが、何が武器なのかまったく見えない。こういう選手をあっさり切り捨て、新陳代謝しないとチームに未来はない。

阿部
黒沢に同じ。こういう投手を切り、パワーや出力のある投手を優先して獲得したい。

金森
そもそもなぜ2016年限りで戦力外にならなかったのか。

寺嶋
二軍で捕手として28試合しか出場してないうえに若手捕手はムダに充実しており居場所がない。

金澤
「左打ちの捕手」「唯一の30代捕手」という理由でここまできたが、一軍で戦力にならない選手を雇うべきではない。

井口
22年の現役生活お疲れ様でした。監督としては特にトレーニング面で期待しています。

ダフィー
なぜ昨年PCLでAVG.229 / 14HRの選手を獲得したのか理解できない。編成が責任を取るべきである。7月以降ダフィーに二軍で打席を与えた続けたのもまったくのムダであった。

パラデス
あまり日本に来たことがないタイプで、MLBの指標を見てもNPBで活躍できるか判断に難しい選手だった。パラデスの反省点として、高Sw%・低BB%の選手を獲得するのは控えたい。

髙濱
一軍では打撃に特徴がなく1B/3Bとしては厳しい。守備も怪しくケガがちなのもマイナス。

猪本
ムードメーカーとしていいキャラだが、一塁専なうえに二軍でBB%5.7 / K.8では…

柴田
角中荻野加藤清田伊志嶺岡田…この6人を押しのけて一軍にいる姿が想像できない。これといってストロングポイントがなく厳しい。

脇本
高卒3年目の21歳と若いが二軍でAVG.142/OBP.232/SLG.206と成長の跡が見えず。成長を待てるほどチームに余裕はない。

サントス
出塁と機動力が仕事だが、OBP.282、盗塁成功率.556と役目を果たせず。

その他当落線上の選手

田中靖
ことしは昇格が遅くリーチがかかったが、8月以降は敗戦処理としてまずまず。敗戦処理ができる投手すら貴重なチーム状況で残留か。

安江
育成1年目だが25歳。二軍指標はすべて可もなく不可もなし。微妙。

大嶺翔
髙濱との比較になるが若くて多少のパンチ力があるのでまだ期待感がある。

菅原
二軍での出場機会が少なすぎる。

トレード候補

東條
サイドスローでそこそこ球威はあり需要はありそう。

大嶺祐
本人のために最後のチャンスとして環境を変えてあげてみては?

細谷
内外や守れる便利屋なので需要はありそう。

伊志嶺
チーム内に似たタイプが多い。俊足好守(弱肩)のセンターいかがですか。

清田
2015年はBABIPが異常値をマークしただけでここ2年が本来の姿。右の代打と偽って売りつけるなら今。


愛するマリーンズ戦士から解雇やトレード候補をピックアップするのは非常に辛い。しかし、チームを変えるためには出血覚悟で痛みを伴う改革を求めたい。
仮に17人も退団すると、ドラフトで10人前後の指名が必要になる。チームには若手野手の絶対数が少ないという問題もあり、積極的に入れ替えを進めて欲しい。
歴史的大敗を反省し、球団は変われるのか。
それともこのまま身売りもせずダラダラと負け続けるのだろうか。

【書評】東芝 原子力敗戦

著者の大西康之が書かれた『東芝解体』が面白かったため、こちらも拝読。

大西氏は東芝を糾弾しているジャーナリストであるため一方向からの偏った見解ではある。しかも後知恵バイアスが働いている点には注意が必要。

しかし、東芝の歴代経営者・実働部隊・平社員がなぜ粉飾という悪事に手を染めたのかを、膨大な取材量と実際に社内でやり取りされたメールなどをもとに明らかにする姿勢には頭が下がる。

サラリーマンなら誰もが陥る危うさが、東芝にはあった。

のりピー買い物依存症

のりピーとは佐々木則夫社長のこと。“則夫プレジデント”で“のりピー”である。東芝社内でこう呼ばれていたそうだ。

誰がうまいこと言えと。

のりピーを筆頭に東芝の歴代経営陣は強気のお買い物を繰り返す。

エスチングハウス、資源ビジネス、ランディス・ギアetc……

しかし、東芝が「買うことができたモノ」は、裏を返すと他が購入を躊躇したいわくつきの物件ばかりであったということがこの本では繰り返し指摘されている。

WHは、東芝が買収した時からすでに「死に体」だった。
理由はいくつかあるが、中でも最も根源的な問題を一列として挙げよう。
2001年9月11日の米同時多発テロをきっかけに、米国で原発を作るコストは大きく跳ね上がっていた。民間航空機がニューヨークの世界貿易センタービルに突っ込むのを目の当たりにした米原子力規制委員会は、「今後、原発がテロのターゲットになる恐れがある」と考え、国内の原発に航空機衝突対策を義務付けたのだ。
COLと呼ばれる新たな審査制度を経て建設認可を得るには、7年もの時間がかかるようになった。
WHは、こうした新たな状況に対応できていなかった。
そもそも、米国では1979年のスリーマイル島原発事故以来、30年間、原発の新設が途絶えていた。その間、WHの仕事は米国内の既存原発への燃料供給とメンテナンス、海外で新設される原発へのライセンス供与であり、「現場の仕事」からは遠ざかっていたからだ。

資源ビジネスの経験があった丸紅は、経産省に背中を押され、一度はその気になった。そして、WH買収への参加をギリギリまで検討したが、勝俣(弟)は直前で「やはりリスクが高すぎる」と見切ったのだ。のちにWHが経営破綻することを考えれば、正しい判断だった。

WHのケースとよく似ているが、こうした老舗企業はえてしてプライドが高く、買収されても、「俺たちが教えてやる」というスタンスで、自分のやり方を変えようとしない。そこが問題だった。
ランディス・ギアを買収した東芝は2013年、東電からの受注を獲得した。2023年度を目指して東電管区2700万世帯にランディス・ギアのスマートメーターを設置することになった。買収を決めた佐々木にすれば、してやったりの展開だ。
ところが2015年、不都合な事実が判明する。ランディス・ギアのスマートメーター東電スマートグリッドの通信方式に違いがあるため、2700万世帯のうち800万世帯しかカバーできなかったのだ。東電は「東芝に瑕疵がある」として作り直しを要請した。

東芝が粉飾に手を染めた経緯を簡単にまとめると、見通しが甘く根拠のない自信から買い物をし、その失敗を隠すためまた次の買い物をする。こうしてウソにウソを重ねた結果が粉飾だった。

しかし、なぜ社内の誰ひとりとして粉飾を止めることができなかったのだろうか。

凡人による悪事

なぜ事態が大きくなる前に誰かがブレーキを踏まなかったのか。なぜ平社員から社長まで粉飾決算という悪事に手を染めてしまったのか。

ここで引き合いに出されるのがナチス・ドイツアイヒマンなる人物である。ユダヤ人の強制収容所送りを手動したアイヒマンは「つまらぬ小役人で平凡な男」だったという。

「自分の昇進にはおそろしく熱心だったということのほかに彼には何らの動機もなかったのだ。(中略)俗な表現をするなら、彼は自分のしていることがどういうことか全然わかっていなかった。(中略)彼は愚かではなかった。完全な無思想性―これは愚かさとは決して同じではない―、それが彼があの時代の最大の犯罪者の一人になる素因だったのだ。このことが<陳腐>であり、それのみか滑稽であるとしても、またいかに努力してみてもアイヒマンから悪魔的な底の知れなさを引出すことは不可能だとしても、これは決してありふれたことではない」

ナチスドイツのアイヒマンは「凡人」だった。「凡人」が職務を黙々と遂行した結果、大変な悪事を犯してしまった。しかし、本人から言わせれば己の職務を全うしただけであり、犯罪に手を染めている実感はなかった。

東芝の社員にも同様のことが当てはまるのではないか、というのが筆者の結論である。

真面目で優秀な社員が、己の職務を全うした。

思考停止状態で。

これはサラリーマンすべてが陥る可能性のある罠である。

東芝粉飾決算という”敗戦の歴史”から学ぶことは多い。

高校野球と炎上

第99回全国高校野球選手権花咲徳栄の優勝で幕を閉じた。

広陵・中村選手の活躍は見事だった。

これで話が終わってほしかったが、今年も甲子園では心ない人たちによりネット炎上が発生してしまった。仙台育英大阪桐蔭の試合で故意のラフプレーが勝敗に影響したのではないか、という疑惑だ。

diamond.jp

僕の見解としては、例のプレーは故意だったと思う。が、ラフプレーそれ自体よりも興味があるのは「炎上」についてだ。

高校野球は昔から「炎上」していた

高校野球関連で炎上が発生したのは今年だけではない。高校野球と炎上の歴史を振り返ると、近年ではタオル回しの是非、秀岳館のサイン盗み、済美高校・安楽投手の酷使が代表例として挙げられる。駒大苫小牧など部員の不祥事と連帯責任論についてはたびたび議論が渦巻く。

これらはすべてネットが炎上させた。ならばネットのせいで高校野球は炎上するのだろうか?

ネットが浸透する前の90年代に遡ろう。91年夏、沖縄水産・大野投手は痛み止めを射って773球を投げぬき、大会直後に右肘の骨折が判明。連投が美談とされる時代、投手の肩ひじ関節の検査導入の契機となった。

92年夏、明徳義塾は星稜・松井選手へ5打席連続敬遠を決行。場内からは「帰れ」コールが起きた。この試合は各メディアで大きく取り上げられ、社会問題に発展した。

つまり、高校野球はネット以前の時代から「炎上」しやすいコンテンツだったのだ。それが「炎上」と認識されていないのは、「炎上」という言葉が存在していなかったからにすぎない。

そして、いまの時代はTwitterYouTubeにより可燃性が高くなりすぎている。それ故、高校野球はほぼ毎年炎上してしまう。

可燃物を取り除く

高校野球において炎上そのものを防ぐのは不可能に近い。全試合がフルイニングNHKBS朝日でテレビ中継され、スポーツニュース、新聞、ネットメディアでも大きく取り上げられる。

高野連とメディアは、こういった事実を謙虚に受け止め、可燃物を少しずつ取り除くよう努力しなければならない。選手や監督個人に「反省」が必要なケースはあるだろうが、Twitterアカウントを閉鎖するような「萎縮」をしてはならない。炎上については高野連が矢面に立ち、個人やチームを守るような姿勢・ルール・情報発信に努めなければならない。

たとえば、高校野球には危険防止(ラフプレー禁止)ルールというものがある。

このルールに従えば、仙台育英の当該選手を試合から除外することは考えられなかったのか?

たとえば、準々決勝の試合前、記者がネット炎上の件を質問し、そのやり取りをネット記事としてアップ。その記事がきっかけでまた炎上し、記事は削除されたそうだ。事実関係を報道することが本当にメディアの使命なのだろうか?

高校生らしさ

最後に推測だが、高校野球を炎上させる層には、次のようなことを選手に押し付けている層が一定数いると思う。

  • 高校生らしさ
  • 正々堂々
  • 努力
  • 青春
  • ひたむきさ
  • 感動

明徳義塾・馬淵監督は言った。

正々堂々と戦って潔く散るというのも一つの選択だったが、そうした潔さを喜ぶのは客と相手側だけだ

ダルビッシュ有は呟いた。 

 

 

 

【書評】東芝解体 電機メーカーが消える日

 

ナニこの本おもしろい。

というのが一読した感想。著者の取材量、歴史理解、考察の深さに驚嘆。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)』をモチーフに、日本の電気産業の成り立ちから現在の敗戦までを構造的に考察している。

特に、各メーカーの社長や会長の実名を挙げ、権力者たちの闘争・選択・決断を明らかにし、どこでどうミスしたのかを歯切れよくズバズバと指摘していく筆運びは圧巻。

電機メーカー、否、どの業種であれメーカー系への就職を考えている大学生には強く推薦したい一冊である。

電機メーカー敗戦の理由

 序章:日本の電機メーカーが負け続ける「本当の理由」

は38ページしかないが、ここだけ読んでもこの本の面白さとエッセンスが詰まっている。

かいつまんで言うと、日本の電機産業はNTTを頂点とする「電電ファミリー」と、電力会社を頂点とする「電力ファミリー」によって成り立ってきた。NTTや電力会社からの設備投資によって各メーカーがインフラをつくる。そこで十分な儲けがあるから家電やパソコン、半導体、携帯電話に手を出し「総合電機メーカー」が乱立する。

しかし、このシステムが瓦解をはじめる。

冷戦終了によりアメリカは日本を庇護するのではなく競争相手とみなし、通信自由化と電力自由化を迫る。さらにリーマンショック東日本大震災福島第一原子力発電所事故といった変曲点を経て、90年代には電力・通信事業者それぞれ4兆円ほどあった設備投資額が10年代には2~2.5兆円にまで減額される。

ところが「総合電機メーカー」には世界で戦える尖った製品がない。

結果、日本の電機メーカーはグローバル化に飲み込まれ半導体、テレビ、スマホと敗戦を繰り返す。

これがおおまかな流れである。

旧日本軍敗戦との共通点

そして筆者は電機産業の敗戦を旧日本軍の敗戦と重ね合わせる。

シャープの堺工場とパナソニックの尼崎工場は、第二次世界大戦時に日本軍が建造した戦艦、大和と武蔵によく似ている。
日本の軍事技術の粋を集めた大和、武蔵は史上最大の戦艦であり、強力な主砲を備えていた。しかし真珠湾攻撃で日本の戦闘機に戦艦を沈められた米国は大鑑巨砲のもろさを学び、その後は装備の主眼を航空戦に置いた。そして航空機を戦場に運ぶための空母を大量に建造した。
大洋で艦隊と艦隊が向き合う海戦が展開されることはなく、大和と武蔵は自慢の主砲を満足に使う間もなく、海の藻屑と散った。
資源が乏しい日本は短期決戦を望み、大鑑巨砲で一気に決着をつけようとした。しかしそれは日本の願望でしかなく、実際の戦局は長引いた。見たいものだけを見る。戦況が自分たちの思うとおりに進むと思い込み、想定外の状況に対処しようと言えば「腰抜け」と非難された。軍隊は一点豪華主義で戦略性を欠き、高性能レーダーや航空機を駆使する連合軍の新しい戦争に太刀打ちできなかったのである。(中略)スマホ革命の最中、シャープやパナソニックは国内で高精細と大画面化を競う不毛な競争を続けていた。その象徴が堺工場尼崎工場である。相手がレーダーを駆使した航空戦を仕掛けてきたのに、それを大艦巨砲で迎え撃とうとしたのだ。
日本の電機産業の失敗の本質はそこにある。

過去の歴史と今をつなぎ合わせる洞察力のある人間

サウイフモノニワタシハナリタイ。 

廃炉企業 東芝

そしてこの本を読むと、東芝・日立・三菱重工は敗戦の歴史をまたも繰り返そうとしてるようにしか思えない。

次は原発である。

どうしても原発を推進したい自民党経産省は、国内原発三社を統合するなりして原発事業なんとしても生き残らせようとするだろう。

しかし原発の新規建設は世界的に見てもなかなか進まない。ましてテスラ・モーターズGoogle再生可能エネルギーへ積極的に投資している。さらにプレ・シンギュラリティがくればバッテリの性能は格段に飛躍する。

大艦巨砲主義に陥って航空戦に遅れをとった旧日本軍。

技術独善の罠に嵌ってスマホに乗り遅れた国内電機メーカー。

原発依存に沈んだ東芝

それでも原発を推進する経産省東芝・日立・三菱重工……

「失敗の本質」はそこにある。

【書評】人はなぜ不倫をするのか

ベッキーの不倫とか、ファンキー・モンキーがベイビーだったとか、渡辺謙が奥さんの病気療養中にお楽しみだったとか、そんなこと僕は全く興味がない。

ただ、不倫に怒る人、叩くメディア、暴く文春がどうしてそんなに騒ぐのか、ということには常々疑問に思うとともに、危険な香りを感じていた。

この本では心理学者、昆虫学者、動物行動学者、脳科学者など8人の識者に著者が「不倫」についてインタビューした内容がまとめられている。

面白いのは、学者によって真逆の意見を述べている要素があるところ。例えば、昆虫学者は「ヒトはフェロモンを捨てた」と言い、行動遺伝学者は「ヒトにもフェロモンはある」と主張する。

 こういった対立する見解を知れば、誰かが、そして自分が不倫してしまう可能性について寛容になれるんじゃないだろうか。

ヒトが不倫をするのは仕方ないことなのか

ヒトが不倫をするのは避けられないのか?

8人の識者の解答は、大きく2つに分けられる。

「ヒトが不倫をするのは仕方がない」派と、「ヒトがなぜ不倫をするのかはわからない」派だ。

どちらにしろ不倫を否定する意見はほぼない。

特に昆虫学者の見方が腑に落ちる。

昆虫のような原始的な生物をずっと研究していると、昆虫の世界こそが生きやすく、実は人間のほうが「生物」という形からはずれているのかもしれないと思うことがあります。つまり、本能以外の「常識」や「社会通念」が大きくなりすぎているのでしょう。しかもそういった社会的な取り決めは、時代によって変わっていきます。「一夫一妻制」も「不倫はいけない」とする考え方もきわめて現代的でしょう?つい何十年か前まで日本には夜這いの習慣があったし、側室やら妾やらがいた時代もあって、そのほうが当たり前だったのですから。

「不倫」が倫理に反することに決まったのは数十年前のことであり、別に不倫して刑事罰に問われるわけでもない。

まして、その数十年前より寿命も格段に伸びた。1人のパートナーと一生添い遂げるなんてそもそもムリがあるんじゃないかという気がする。

不倫が倫理に反するというのは、ヒトとしての道を踏み外しているからではなく、現代の日本人として社会的に求められる空気にすぎない。

日本に蔓延る危ない空気

この本では学者が自身の専門領域から不倫についていろいろと言っているが、唯一共通する意見がある。

宗教や法律がないからこそ規制の基準がないまま、個人の判断ややっかみ、怨恨で叩かれる。逆に恐ろしい社会になっています。

ジェラシーとバッシングの支配が強まっているのが現代日本の風潮です。

肯定はしないけれど「不倫してはいけない」という社会規範を個人に押しつけたり断罪したりするのは違うと思っています。不倫よりむしろ、そうやって人をバッシングする人のほうが気になります。

不倫に騒いでる人は少数だとは思う。しかし、今や不倫ネタは最強のゴシップとしてメディアとTwitterにより拡声され、怒れる人が多数派なんじゃないかと錯覚してしまう。

この本を読んで「不倫」が仕方ないことかもしれないという見解を自分の頭の中に入れれば、赤の他人の不倫にも優しくなれると思う。

というか、次に不倫するのは自分かもしれないわけで。

【書評】平均思考は捨てなさい

 

人間に関する平均の歴史を明らかにする科学書であり、

ありのままの個性を肯定してくれる自己啓発書でもある。

両面性併せ持った本。

平均的な人間など存在しない

1940年代末、軍用機の墜落事故に悩まされていたアメリカ空軍。飛行機の構造パイロットの技術に問題はなく、関係者はコクピットの設計に目をつけた。パイロットの身体が20年前の設計時より大きくなったのではないかと考えたそう。当時コクピットパイロットの身体的特徴の平均に基づいて設計されていた。4063人のパイロットについて身長、胸囲、腕の長さなど、10項目すべてが平均から誤差30%の範囲におさまる人数が調べられた。

結果はゼロ。

平均的な人間など存在しなかった。

これ以降アメリカ空軍は個人がシステムに合わせるのではなく、システムを人間に合わせるよう方針を変更した。自動車の座席位置を前後させたりバイクのヘルメット紐の長さを調節するなど、今では当たり前に感じられることはここから始まったらしい。

平均≠普通

人間は人間を平均より上か下かで判断する。

そして平均的な人を普通、凡庸とみなす。

身長165cm、偏差値50、イケメンでも不細工でもない。

こんな人間がいたら普通だと思う。

しかし、平均=普通という考えはケトレーとゴルトンという2人の科学者によって19世紀に創り出された発想であり、人間に本来そなわっている思考ではないらしい。

実のところ、平均的な人間という今日の観念は数学的事実ではなく、一世紀半前に二人のヨーロッパ人科学者が、当時の社会問題を解決するために発明したものである。二人が考案した「平均人」という概念は、実際に多くの問題解決に役立ち、工業化時代の形成と進展にも貢献した。しかしもはや、工業化時代は幕を閉じ、今日の私たちはまったく異なった問題に直面している。おまけに、科学も数学も19世紀よりはるかに進展している。

人間は平均に近いほど価値が高いというケトレーの説を押しのけて、人間の価値は平均とどれだけ離れているかによって決定されるという発想を定着させたのは、ほぼ100パーセント、ゴルトンひとりの手柄である。

これは肝に命じたい。

人間は人間に関する統計や平均が大好きだ。年収、付き合ったことのある人数、読書量、運動時間、スマホの接触時間etc…

いろいろな平均を知っては自分と比較する。自分が平均より良いと優越感に浸り、悪いと劣等感を感じたがる。

しかし、平均より女性経験が少なくても、運動時間が少なくても、他人より劣っているわけではない。

それは個性の一部だ。

個人の時代

19世紀以降王座に君臨した平均を引き摺り下ろし、個性を尊重する時代がやってきた。

均一なシステムは決して機会均等を実現していない。

誰にでも平等の機会が提供され、誰もが潜在能力を十分に発揮するチャンスに同じように恵まれる社会が実現されることを望むならば、職業においても教育においても社会においても、個性を重視する制度を創造しなければらならい
これは平等な機会についての従来の考え方とは異なる。平均の時代においては、機会は「アクセスの平等」として定義され、誰もが確実に同じ経験にアクセスできることが重視された。

平等なアクセスにはひとつ大きな欠点がある。標準化された同じシステムに誰もが確実にアクセスできるように、個人の機会が平均的に最大化されることを目指すのだ。システムが個人にフィットするか否かは実際のところ考慮されていない。

本書では均一なシステムから個性に合わせた柔軟なシステムに転換した企業や大学も紹介されている。

システムの転換は困難ではあるが不可能ではないということだ。

 

とにかくこの本を読んで感じたのは、自分がいかに平均に毒されているかということだ。

均一な社会なんてクソ喰らえ。

自分の個性を肯定していこう。

【書評】アカマイ 知られざるインターネットの巨人

 

このブログもアカマイによって配信されているかもしれない。

数か月前から積読していたの本で、なぜこの本読もうと思ったのか忘れちゃったんだけど、この本を知るまでアカマイという会社をまったく知らなかった。

「顧客のデータをインターネット上で迅速に配信することに特化した多国籍企業

アカマイはひとことで言うとこんな仕事をしている。

もう少し詳しく言うと、アカマイは世界中92カ国に15万台ものサーバーを分散配置し、ユーザーが最寄りのサーバーからデータを受け取るよう交通整理している。

例えば、www.example.comにアクセスしようとしたときそのサイトのサーバーが近くにあればいいけど、大抵は海の向こうにサーバーがある。アカマイはユーザーの近場にキャッシュサーバーを持っていて、ホントのサーバーではなくキャッシュサーバーのIPアドレスを返す。情報は光の速さで送られるが、光速がいくら速いといってもたかだか3.0×10^8 m/sでしか伝わらない。光ファイバー内ではもう少し遅くなる。だから、ユーザーのアクセスを近場のサーバーに誘導して物理的な距離を縮めれば、それだけページ表示も速くなる。しかもホントのサーバーの負荷も軽減できる。さらにさらに、サーバーを分散させているのでDDoSといった攻撃の負荷も分散できてしまい、ホントのサーバーを守ることができる。

ナニコレ凄い。考えた人天才でしょ。

インターネットという黒魔術

 

最近AIが黒魔術化しているという記事を読んだ。

www.itmedia.co.jp

これと似たようなことがインターネットにも言えると思う。

インターネットの仕組み、スマホ部品、無線技術、そしてアカマイのことは知らなくてもインターネットは使える。

例えば、Twitterはするけどインターネットは利用していない」という認識の人がどうやらいるらしい。

togetter.com

でもこれってなかなか恐いことじゃないだろうか。

その意味で、この本はアカマイという会社について教えてくれるのはもちろん、アカマイのやってることを解説するためにインターネットそのものの仕組みを分かりやすく教えてくれる。

ますます魔法化するテクノロジーの正体を知ることは非常に重要だ。